ゆるわか心理学「ここプラ」

【なぜ謝らない?】自分を悪いと認めない人への対処法

この記事はこんな人向け
  • 謝らない人に対してストレスを感じている
  • 自分が悪いと認められない人の心理が知りたい
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他人に迷惑をかけたり、その人のミスでトラブルが発生しているのに絶対に自分の非を認めずに謝らない人!あれなんなのさ。ちょっと対処方法教えてくれぃ!

という方向けに心理学的に解説していきますよ!

なぜ人が謝れなくなってしまうのか。
謝らない人と、どう接したらいいのか。


この辺を中心にご紹介していきます。


それではいきましょう!

なぜ人は謝れなくなるのか


なぜ自分が悪いと気づいているのに謝れないのか。
そこを考えてみましょう。


「謝ること=自分の非を認める」ということです。


自分の非を認めたとき、何が起きるでしょうか?

  • 自分の価値・評価が下がる
  • 自分がその責任を負わなくてはならない


こうしたことへの恐怖からくる防衛反応が、素直に謝れない人を作り出してしまう仕組みです。

防衛反応(防衛機制)とは

受け入れがたい状況、または危険な状況に晒された時に、それによる不安を軽減しようとする心理メカニズムのことです。無意識なので、自分の意思とは関係なく働いてしまいます。


「自分の価値が下がる」ことの恐怖


人は、自分の価値を大事にします。

  • 人から良く思われたい
  • 人から嫌われたくない

という気持ち、これは動物的な本能によるものです。


人(動物)は、集団で生活するように出来ています。

集団の中で生きるためには、「この人は必要だ」と思われる必要がある、つまり自分の存在価値をまわりに示す必要があります。

人から良く思われたい!と思う心は誰しもが持っているものなんです。


そしてその心が、

  • 謝ることで自分の価値が下がってしまう…
  • 必要とされなくなり仲間はずれにされてしまう…

という恐怖心を生み、謝れなくなってしまうのです。

この傾向は自分に自信が無い」「周囲からの評価が低い」と思っている人に大きく表れる心理傾向となります。

memo
「負けず嫌い」で謝れない理由も同様の理由です。自分の方が存在価値があることを示さなきゃ!という本能が彼らを突き動かします。ただし、この場合は自分に過剰な自信がある可能性があるので逆に注意が必要です。


「責任を負う」ことの恐怖


トラブルの原因が自分のミスであることを認めてしまったとき、

  • トラブルを自分で解決しなければならない。
  • 自分が責任を負わなければならない。

こうしたプレッシャーがかかります。

この傾向も「自分に自信が無い」人に多く見られ、
自分に自信が無いとこうしたプレッシャーを無意識のうちに避けてしまうため、人は謝れなくなります。

防衛機制:否認

認めたくない現実を無意識のうちに拒否してしまう防衛機制のことです。その現実を認めることが耐えられないと感じ、その現実を遮断しようとします。


この結果、「他の人や環境に責任転嫁をしてしまう」ことが多くなります。


謝れない人への対処法


さて、謝れない人たちへの対処法となります。

謝れない人のレベルによって対処法が変わりますが、順にご紹介しますね。

理解を示す言葉を投げかける


謝れない人たちは、おびえています。
自分の評価が下がることに。

無意識のうちに防衛反応を起こして逃げたがっているんです。


まずは理解を示す言葉を投げかけましょう。

  • 確かに、あんな状態じゃミスしちゃうよね。
  • そうなっちゃう気持ちもわかるよ。


他人がその行動やミスを正当化してあげると「自分の価値が下がらない」という安心感が生まれるため、防衛反応が薄れます。


そうすると、謝れなかった人もホロっと

いや、でも自分のせいですから…

と素直になることが出来るのです。


聞き分けが良い人には、ぜひ試してみる価値のある方法です。

責任の範囲を伝える


謝れない人たちは、おびえています。
自分に責任が降ってくることに。

特に、人を激怒させるようなミスや迷惑をかけたときにはその責任の大きさは計り知れません。


であれば、当然気になるはずですよね。

自分がどの程度の責任を負う必要があるのか

とね。

こうした時には、責任範囲を伝えてあげましょう。

このときに、責任範囲が軽ければ軽いほど謝れない人はホッとします。

  • 次やらなければいいよ。
  • 謝ってくれれば、それでいいよ。

この言葉で、おびえている相手は落ち着くのです。


すると謝れなかったその人もホッとして、

ありがとうございます。反省します。

と素直に反省してくれる可能性があります。

注意
ただ、甘くしすぎると次回も同じことをする可能性があるので、「次やったら…」とかの条件を加えるなど、工夫は必要かも。


自分から謝る


言い争いになってしまったとき、 相手が悪くても自分が悪くても話していくと興奮してしまって

もう絶対こっちから謝ってやるもんか!

と意地になってしまう場合がありますが、長引くケンカは精神にもストレスを与えますし、時間がたてばたつほど謝るハードルは高くなっていきます。

これではどちらにも特はありません。


もし感情的になって口ゲンカになってしまったら、相手の方が悪いと思っていたとしてもさっさと謝ってしまいましょう。

https://cream-blog.com/wp-content/uploads/2019/12/figure_angry.jpg誰かさん

おいおい、ふざけんな!なんで悪くないこっちから謝らなきゃいけないんだ!

という声が聞こえてきそうですが…(笑)

別にその人のために謝るのではありませんし、
その人に非が無いことを認めるわけではありません。


自分のために謝るんです。


すると、相手は自分が優位に立った「気がする」(これがポイントです(笑))ので、興奮が少し落ち着きます。


さらに「謝られた(つまり無抵抗の)相手にさらに攻撃をする」ということは、自分が完全な悪者になってしまうと思うため、相手は攻撃するのをやめるのです。


謝るという手段はとても有効です。
相手が攻撃をする理由をなくしてしまうんですから。


まずは、自分から冷静になることが必要です。

注意
謝るのは、相手が言いたいことを言い切った後にしましょう。相手が話しているときにさえぎるようにして謝ってしまうと、相手は自分の発言にかぶせてきたことに腹を立てて、さらにヒートアップしてしまうかも。

memo
ちなみに、自分が全く悪くなくても怒ってる人に対して冷静に謝ると人は落ち着きます(笑)。むしろ謝られるなんて申し訳ない、と素直になるんです。この技術がもし使えるのであれば、先輩・上司も全然怖くありませんよ!


距離を置く


素直に謝れない人と一緒にいると、我々がストレスを抱えることになります。


特に自分に自信がない人は、謝れないだけでなく、キレやすかったり感情的になりやすいので、近くにいるだけで悪影響を及ぼす可能性が高いです。


出来るのであれば、距離を置くのが一番です。


そうはいっても同じ学校・会社の人で距離を置きたくても置けない…
そんな方は仕方ないので、ここまでにご紹介した方法で試してみてください。

究極:気にしない


仕事や生活に支障が出てしまう…

こんなどうしようもない場合には、「会社に直訴する」「先生に相談をする」といった、根本的な力での解決も必要になってきます。

ただしこれは自分にとってハードルが高くなってしまいます。


であれば、相手のことは気にしない、と自分の心を変える必要があるかもしれません。

別の記事で「嫌な相手を気にしない」ためのコツをご紹介しますので、ぜひご覧ください。


まとめ:まずは自分が冷静に!


どうやって働きかけても、他人を変えることはとても難しいことです。


他人を変えられないのであれば、まずは自分が冷静になって相手を理解してあげることがとても大切です。


謝れない人は自分を守ろうとして必死なんです。

そう思えば、その健気さにかわいらしく思えるでしょ?(笑)


ぜひ、謝れない人と出会ったときにはこの記事に載っていた人だ!とポケモン図鑑にでも登録して、うまく手なずけちゃってくださいね!



それでは、今回はここまで。

ありがとうございました!