ゆるわか心理学「ここプラ」

【心理学:初頭効果】第一印象が与える影響は絶大!

この記事ではこんなことが分かります
  • 初頭効果とは
  • 初頭効果の具体例
  • 初頭効果の使いどころ
  • 初頭効果に関係する心理学
https://cream-blog.com/wp-content/uploads/2019/10/26403646.jpgくるぃむ

心理学用語である「初頭効果」について解説します!

第一印象が大事!と言われるのはなぜなのか。
この記事で判明しますよ~

シンプルなのにとても強い効果なので、要チェックです。

それではいきましょう!

『初頭効果』とは

初頭効果とは、

複数の情報から「記憶する・印象を作る・判断を下す」とき、最初に受けた情報が特に影響を与える

という心理現象のことです。



もうちょっとシンプルに言うと、

はじめの情報は、めっちゃ記憶や印象に残るよ。

ってことです。



第一印象が大事と言われるのはこれが理由です。

ちょっと補足

複数の情報を提示されたら、どの情報が記憶に残りやすいか。


記憶への残りやすさは、下のイメージです。

このうち、

最初の情報が特に影響を与える現象を初頭効果

最後の情報が特に影響を与える現象を新近効果と呼びます。



この2つ、真逆ですが似てますよね(笑)

どっちが効果的なのか、それは別の記事でお伝えしますよ!

(執筆中)

初頭効果の具体例

こんな2人がいます。

どっちと仲良くなりたいか、直感でお答えください。

どっちと仲良くなりたい?

  • Aさん:穏やかで、素直で、面白くて、悲観的で、無責任で、ワガママな人
  • Bさん:ワガママで、無責任で、悲観的で、面白くて、素直で、穏やかな人






いかがでしょうか?

多くの人がAさんを選んだのではないでしょうか?



ちゃんと読んでみると書いてあることは全く一緒

でも、ポジティブなことが最初に書いてあるAさんの方が好印象に思える。



これが、初頭効果による現象です。

初頭効果の実験

初頭効果は心理学者であるソロモン・アッシュ氏が1946年に行った実験結果により提唱されました。

この実験では上の例と同じようなことを大人数に行い、
『ポジティブな形容詞を先に提示された人の方が好印象を受けやすい』
という実験結果になった、というものです。

初頭効果の応用術

初頭効果はどんなことで使えるのでしょうか。



結論から言うと、ビジネス・恋愛・人付き合い、なんにでも使えますよ!

細かく見ていきましょう。

応用術①:自分の第一印象を操作する


人に会った瞬間の第一印象の力が大きいことは、なんとなく想像がつきますよね。

では、その効果のほどはどれほどか。



実は、初頭効果がはたらくまでの時間が実験で分かっています。

初頭効果が働くまでの時間
  • 電話の場合:3秒~4秒
  • 対人の場合:6秒~7秒


なんと、約10秒以内に印象がついてしまう。

そこからさらに2分程度で相手の性格を勝手に判断してしまいます。


不思議なことにその印象は長期記憶に入るため、効果が続く期間はおよそ3か月~半年とも言われています。

シンプルなのに強すぎて怖くないですか?(笑)


では、どのように第一印象を操作出来るか軽くご紹介しましょう。

見た目に気を使う

一番簡単で重要なのは「見た目」です。


初頭効果と合わせて知っておくべき心理学として、メラビアンの法則というものがあります。

メラビアンの法則

話す言葉、話し方と表情が矛盾していた」場合、 人がその情報を解釈する判断基準は何が一番影響するのか、を調べた法則です。

つまり『口では好意的なことを言っているのに、怒った口調や嫌な表情を浮かべている…』みたいなときに、何が一番印象を左右するのか、という実験です。

この実験では、判断基準が
・言語情報:言葉の意味、話の内容=7%
・聴覚情報:口調、声の大きさ・質=38%
・視覚情報:見た目、表情、身振り=55%

で影響を与える結果となり、人は言葉よりも視覚から入ってくる情報を優先して判断することが明らかになりました。


つまり、見た目や表情を気をつけることで、相手に好印象を持ってもらいやすくなるというわけです。



そして、もう一つ。

知っておくべき心理現象として、「ハロー効果」というものもあります。

ハロー効果

ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のことです。大きくポジティブ・ハロー効果とネガティブ・ハロー効果の2つに分けられます。

ポジティブ・ハロー効果
分かりやすく好印象な特徴があれば、他の特徴も全て好印象に見えてしまう現象です。
(例)
 ・高学歴⇒仕事が出来そう
 ・料理上手⇒いい奥さんになりそう
 ・有名人が勧めている⇒良い商品だ

ネガティブ・ハロー効果
分かりやすく悪印象な特徴があると、他の特徴も全て悪印象に見えてしまう現象です。
(例)
 ・太っている⇒自己管理が出来ない
 ・見た目がだらしない⇒私生活もだらしない


分かりやすい情報で人は印象を作ってしまい、それがほかの情報にまで影響を与えるってことです。


初めて会った時には、見た目が最初に入ってくる情報であり誰からも分かりやすい情報なので、見た目に気を使うことが重要なのは言うまでもないでしょう。

見た目に気を使う例としては
  • 出来るビジネスマンと思われたければ「ビシっとしたスーツを着ていく」。
  • 清楚なイメージを演出したければ髪質に気をつける。
  • 悪い印象を与えない様に清潔感がある服装にする。


こういったことに気をつければ、一発目の見た目で好印象を与えられるはずです!

相手にとって好印象な自分を演じる

次に簡単な方法は、好印象な自分を演じることです。

例えば、

  • 明るく/楽しく/優しくふるまう
  • 細かな気配りをする
  • 相手の好みのタイプに合わせた自分を演じる


特に面白いのは、3つめ。
『相手の好みのタイプに合わせた自分を演じる』です。


これは、「自己呈示」という手法です。

自分の長所やアピールしたいポイントをうまくピックアップして、相手に好ましいイメージを抱かせることが出来ます。

例えば気になる女の子がスポーツマン好きなら、
「ジム行くよ!」アピールしてみましょう。

実際には月1でしか行ってなくても大丈夫です。

最初に印象を良く出来れば、後から月1だとバレても印象が下がることはありません
※ただし、全く行ってないとウソになってしまうのでやめましょう(笑)


ずっとその自分を演じるのは大変ですが、
最初の数分間ならがんばって演じられますよね。


相手に思ってもらいたい自分を演じてみましょう。

Memo
このとき、自己呈示の内在化という現象も起きます。自分が発言した内容で、自分がそういう人間だと認識して近づいていくという現象です。多少誇張して演じたとしても、気づいたら素敵な自分に近づいているかも。




さて、この時さらに効果を高める心理学的テクニックがあります。


それは、スリーセット理論というものです。

スリーセット理論

人は対面から3回目までのうちに、相手の印象や評価を固定化する 、という心理現象のことです。

出会った時の印象を2回目・3回目で再判定し、その印象を固定化する、ということです。ただし、最も重要なのはやはり初対面の時であることは間違いありません。


初対面のとき、良い印象を与えられたならもうちょっと頑張って2回目・3回目までその人を演じましょう。

そうすれば、その印象が崩れることがさらに少なくなります。

逆に、初対面がダメだったとしても諦めてはいけません。

初対面での印象は良くなかったけど、ちゃんと話してみたら意外に面白い人だった、という場合もありますよね。


2回目・3回目に会う機会があるのなら、印象は固定化されていないのでしっかりフォロー出来ればまだチャンスはあるってことです!

あきらめずに好印象を与える努力をしてみましょう。

応用術②:商品の印象を操作する

さて、次の効果。

それは商品の印象を操作する方法です。



自分が売りたい商品の価値を上げる効果として、アンカリング効果というものとセットで使うとより効果があります。

アンカリング効果

先または同時に提示された特徴や数値(アンカー)によって後の特徴や数値の判断が歪められ、意思決定や判断に影響をおよぼしてしまうという現象のことです 。

人は最初に出された数字や特徴を基準にして後の物事を判断するよ、ってことです。


同じ商品でも、

  1. 『5,000円』
  2. 定価10,000円⇒特別特価5,000円!』

この2つの記載であれば②の方がお得感がありますよね。

これは、10,000円という価格が基準になったので、5,000円という金額が相対的に安く感じられるからです。


せっかく値下げするのであれば、定価をしっかり見せて、それよりもだいぶお得なんだ、という事実をしっかり見せてあげるとより効果的ですよ!

注意
アンカリングはとても効果的なのですが、最初から定価を引き上げていかにも値下げしたかのように価格を表示するのは、景品表示法に引っ掛かりますので、絶対にやめましょう。

まとめ:初頭効果をうまく活用しよう!

第一印象によって色々な効果を生む初頭効果。


ぜひ効果を知ってうまく自分の印象も商品の印象も良いものに変えちゃってください!







それでは今回はここまで。


ありがとうございました!