ゆるわか心理学「ここプラ」

自分が変われないのは「思い込み」が原因?その理由と解決策。

この記事はこんな人向け
  • 自分を変えたいのに、変われない人
  • なりたい自分像があるのに、自分には才能がないと感じてしまう人
  • 目標があるのに、達成をためらってしまう人


「自分を変えるシリーズ」第二弾です。

(第一弾はこちら)



突然ですが、イメージしてみてください。

アナタの目の前に泣いている女の子がいます。
その女の子はどんな顔をしていますか?


・・・

人は「思い込み」を持つ生き物です。

その人の持つ思い込みによって、女の子の顔が変わります。
(怖い話じゃないですよ?笑)


「思い込み」は良くも悪くも私たちに対して大きな影響力を持っています。

この記事では、その思い込みの持つ力と、思い込みを活用して自分を変えるヒントをご紹介しましょう!


思い込みが持つ力

人が持っている思い込み


最初の泣いている女の子。

どうでしょう?
多くの方が、悲しそうな顔で泣く女の子を想像したのではないでしょうか。

「笑顔でうれし泣きをしている顔」
「感動して穏やかに泣いている顔」

という方もいるかもしれませんが少数派なのでは、と思っています。

人が悲しい時以外にも涙を流すのは多くの人が知っているはずです。
でも頭に思い浮かばなかった方がほとんど。


これは、「思い込み」によるものです。

泣く = 悲しいことがあった

という場面が日常でも多くみられる、あるいは当たり前になっているため、女の子が泣いていたら悲しいことがあったんだろうな、と無意識のうちに思い込んでしまっているのです。


こんな風に、人は自分の経験や周りの意見などを通じて、いろんなことに対して思い込みをしています。


思い込みが及ぼす影響


東京オリンピックでも行われる、陸上。

その中でも、花形は「男子100M走」ではないでしょうか?


この100M走。

「10秒の壁」という言葉があります。

元々、100Mを9秒台で走ることは達成困難だとされ、長いあいだその壁を破る選手は現れませんでした。

ただ、ある年変化が起きます。

1983年5月14日にカールルイスという選手が、9秒97というタイムをマークしたのです。
(有名な選手なので聞いたことある人も多いかも)

すると、その2か月後の1983年7月3日、カルヴィン・スミスという選手が今度は9秒93の世界新記録を出します。


この出来事を皮切りに、1980年代に10秒台の壁を破る選手が6名も現れたのです。

MEMO
実は、カールルイス以前に9秒台をマークした人は2人います。しかし、どちらも高地記録(つまり標高が高い場所での記録)でした。高いところでは空気が薄いので空気の抵抗が少なく、平地より速く走れるんです。なので、参考値として扱われているようです。


これって何が起きたのでしょうか?

それまでは、
「9秒台なんて達成出来ない!無理だ!」
と世界中の誰もが無意識のうちに思い込んでいた。

しかし、カールルイスによってその思い込みが崩壊したんです。


すると、その2か月後にはもう一人、その後5,6年の間にさらに4人が10秒の壁を突破してしまったのです。


すごくないですか?これ。

元々あった思い込みの壁が壊れた瞬間に、
人の潜在的な能力が解き放たれた
わけです。


逆に、「自分にだって達成できるはず!」
という前向きな思い込みに変わったともいえるでしょう。

MEMO
日本でもこの2、3年で3人の選手が続けて9秒台を達成していますよね!もちろんトレーニング環境やシューズの性能が変わったというのもあるとは思いますが、こうやって連続して達成しているのは「日本人には10秒を切るのは難しい」という思い込みの壁が壊れたという要因が大きいと思います。


思い込みの力をうまく使うには


前パートの通り、思い込みは大きな影響力を持っていることがお分かりいただけたかと思います。

でも、そもそも思い込みってどんなものなのでしょうか。
もう少し深く掘り下げてみましょう。

思い込みは悪いものなのか?


人がいろいろな場面で思い込みを持っていることは、前述のとおりです。

でもすべての思い込みが悪いというわけではありません。なぜか。

思い込みによって、人は効率的に物事を判断できるからです。


最初の女の子の例でいえば、

5歳くらいの女の子が泣いている!(どうする?)

▷ 話しかけてみよう。
▷ お菓子をあげてみよう。

▶ そっとしておこう。 (これに決定)

コマンド選択ゲーム形式みたいですが…w

30歳近くのオッサンである私が、街中で泣いている女の子を見かけても、話かけたりお菓子をあげたりしたら、どうなるかは想像できますよね。

『お巡りさん、こっちです!


このご時世に幼女に話しかけたら自分が捕まるかも、という思い込みによって自分の行為を止めさせるんですね。
(決して私自身が幼女にしゃべりかけたいという欲望はないのでご安心を。)

思い込みがなければ、その判断はできないですよね。

思い込み、というのは自分を守っているという側面もあるのです。

「良い思い込み」「悪い思い込み」


では、どんな思い込みなら良くて、どんな思い込みなら悪いのか。

さっきの100M走の例で考えればわかりやすいかと思います。

ずばり、
良い思い込みは『自分の潜在的な力を引き出すもの』
悪い思い込みは『自分の能力を制限してしまうもの』

です。

思い込みは良いも悪いも表裏一体。

悪い思い込みを良い思い込みに変えることが出来れば、
自分の能力を超えたパフォーマンスを見せることが出来るんです!


人生も思い込みも 、こころもち次第なんですね。

(こころもちに関して、詳細はこちらの記事から)


自分語り(私も思い込みに踊らされた)


ちょっと恥ずかしい話ですが、実は私も思い込みによってどん底に落ち、また救われた人間です。



私は高校の時、勉強についてだいぶ落ちぶれていました。
どんなに勉強をしても、周りの生徒に比べて平均点が取れなかったのです。

正直、自分はダメだなあ、とずっと思っていました。

その思い込みのせいか学力はドンドン落ち、
2年生のときには約300人いた同級生のうち、下から数えて2番目にまでなってしまいました。

もちろん、現役での大学受験は失敗し、浪人しても失敗して、目標よりだいぶ低い国立大学にぎりっぎりで進学しました。

本当にこの時は「自分の尊厳(生きる価値)」が見つからなかったのを覚えています。

でも、入学した大学で知り合った友達にふと言われたんです。
「〇〇(くるぃむ)ってさぁ。面白いこと気づくし、地頭いいよな。」と。


「自分はダメな人間だ」という「思い込み」が崩れた瞬間でした。

このたったひとことで救われたんです。


それからというもの、

勉強をもう一度頑張ろう!
興味のあることを色々やってみよう!

と少しずつなんでも前向きに取り組めるようになりました。

ニコニコ動画でゲームの実況動画をあげていたのも、新たな自己表現の一環でした。
(正直黒歴史ですがw)


そして、気づいたら。

大学で学科首席(成績トップ)で卒業したのです。この私が。

あのとき、悪い思い込みが壊れて本当に良かったと思っています。

思い込みの影響力って改めてすごいですよね。

まとめ:悪い思い込みに惑わされるな!

誰かに無理だと言われた。

自分には才能がない。

自分にはあんな憧れる姿になれるわけがない。

すべて悪い思い込みです。幻想です。

人類が不可能だと思っていたことも、思い込みが変われば達成できた。

つまり、誰でも悪い思い込みをぶっ壊せれば、限界を超えて成長できるんです!
まずは、自分の可能性を信じてこれらの悪い思い込みをぶっ壊しましょう!

次回は、さらにこの思い込みについて、具体的な解決手法をご紹介しますよ!



それでは今回はここまで。

ありがとうございました。